こんにちは、ホワさんです。
インドネシアにいると、プライバシーなんてものが存在しない
というお話を前に少しさせてもらいましたが
今回はその延長線上のお話。
この国では自分のものは自分だけのものではなく
相手のものもまた自分のものでもある
という難しく言うと哲学的な話まで持って行けるような話ですが
あまり賢くはないホワさんなので、もっと簡単に話をさせてもらいます。
私個人的な意見で言わせてもらうなら
自分の所有物を勝手に消費されたらすごく腹がたちます。
例えばせっかく買ってきたプリンを知らない間に家族に食べられていたらムカつく。ということ。
きっとそれは私だけではないはず。
ここ、インドネシアでは皆が勝手にプリンを食べます。
なんでも共有し合う。
タバコからガソリンから車から何から。
私がチュッパチャップスを食べている時に、奪われて食べられて
最終的に交互に食べてたりとかしてました。
すごく仲のいい子だから別に私は構わないんですけど
買ってやるから自分の食え……
例えばタバコ。
タバコというのはそれなりに高いもので日本では今450円くらいですかね。
サラリーマンの初任給を20万として計算しても決して安くはない値段です。
ここインドネシアでは平均150円ほど。
初任給は2万と考えて、これもまた決して安くはない値段。
そんなタバコですが、それなりに知れた仲ならば勝手にタバコをポンポン持ってかれる事も少なくない。
少なくないどころか当たり前のようにある。
逆に皆もこっちが持ってないときにはバンバンくれる。
正直日本だとこれは考えにくいことです。
私が大学生の時に、教授からタバコをたかっていたことはよくありましたが
日本の大学教授とは訳が違う。
車・バイク・ガソリンもそう。
皆がもってるバイク、車は常に共有される。
断りもなく同じアパートの住人である友達のバイクや車を使ったりする。バイクを持ってないA君が、B君のバイクに今乗っているので、B君はC君のバイクを使わざる終えず、C君はD君のを使う。といった感じ。
私は免許を持っていないので分かりませんけど、いくら友達でも勝手に使われるのは嫌なものだと思うのですが。
ガソリンだって、その後別にお金払う訳ではないので
本当にただあげてるだけなんですよ。
ケータイに関して言えば
日本とは違って月額ではないので使った分だけお金を払うんですね。プリペイド式です。
そして突然この残高がなくなると、平気で他人の携帯からメールしてきたりします。
値段で言えば微々たるものには違いないのですが、問題はそこではないだろうと。
そう、こんな風にしてあらゆるものが共有されるのがこの国なんですが
だからといって、それがお互い苦になってるかというとまったくなっていないのがこの国のすごいところ。
さらにすごい事には、この国は決して裕福ではないということ。
それどころか貧困していると言っていい。
それでも、
誰かが助けを求めていたら、助けるのが当たり前という考えかた。
その考えの多くはイスラム教からきていると考えていいのでしょうが
私を含め、きっと多くの外国人がこれを実践するのはなかなか簡単な事じゃない。
自分が助けてほしいときに、色んな人が至れり尽くせりで助けてくれるのは
本当に申し訳ないくらいありがたいことなんですけど
逆にかなり面倒なことを平気で頼んでくるのが本当に困る。
大学の私の学科には日本人が私一人なので、日本に関する結構色んな事を頼まれるんですよね。
日本に対する情報が欲しいときや日本に行くときに
結構あり得ないお願いを、さして親しくない人からされることが多いんですよ。
しかも、私一人で請け合わなきゃ行けないわけですから
その負担というのは大変なもので。
私も今まで散々助けてもらったのでお返ししたいのはやまやまですが
10人に助けてもらったからといって、
10人に1人でお返しするのがいかに大変かは想像に容易い。
そんなわけで、どうするのが一番いいかというと
私なりに考えたのは、借りた恩はちょっとずつ返して行く事。
言い方を変えればデカい恩を作らない事。
車に乗せてどこかに連れて行った貰ったり、そういう恩は現地民ではない私にはできることではない。
なので、飴をあげたりだとか、相談にのってあげたりだとか
そういう小さな事をどんどんしてあげる。
私は人の話を聞いてあげるのはすごく下手なのですが
諭すことが出来るらしく、
特にネシア男子の恋愛トークを真面目に相談に乗ってあげるとマジで感謝される。
もちろん、タバコを少々無断で持って行かれたくらいで
怒ったりしないっていうこともお礼の一つでもあるわけで。
こんな風に、自分なりの恩返しを見つけて行かないと
お礼にモノをあげる文化が染み付いてしまっている日本人には
速攻でお金が尽きてしまいます。
人に何かをプレゼントすることがもともと好きなのですが
お礼というのは考えてみると色んな方法があるんですよね。
それをこの国で学んだ気がします。
お礼をしなくてもインドネシア人は不快に思ったりしないけれど
人間関係をスムーズにするにはお礼というのは必要だと私は思う。
今日は、インドネシアの全体主義、トータリタリアニズムについてちょっとお話。
そう、とても難しく言うとそんな話でした。
ホワさんでした!
ホワさん
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