「善」と「悪」とは何か?
- 2016/6/1
- まくびー
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「善」とは何で「悪」とは何なのか。
この二つの概念(この二つというより、そもそもあらゆる概念そのもの)は究極的に曖昧であり、その人の文化的背景、状況によって全く認識が異なってくる。
桃太郎は「善」
鬼ヶ島の鬼は「悪」
ほとんどの人が上の認識であろう。
なぜ桃太郎が「善」で鬼が「悪」なのか。
それは作者が人間であり、物語の視点を人間である桃太郎サイドから描いているからである。
確かに物語をそのままに中身でそのまま受け取れば、桃太郎は「善」で鬼は「悪」だ。
桃太郎が鬼討伐を行った理由はおそらく
・過去人間への襲撃を繰り返す鬼から身を人間サイドの身を守るため
・過去人間サイドから奪われた財産を奪取するため
桃太郎が討伐に行くよりも以前に「鬼は人間の島を襲い、財産を奪う等繰り返していた」とう背景があり、その上での桃太郎の討伐活動を見た場合、明らかに桃太郎が「善」で鬼は「悪」だろう。
しかし、近年の桃太郎は、この前提部分が割愛されているという。
つまり、桃太郎が討伐活動を実施する要因となった事案
「過去鬼は人間の島を襲撃し、財産を奪うを繰り返していた」
この前提条件が明記されていない状態で、討伐活動を実施しているのである。
つまり
「ただ桃太郎が鬼を襲撃し、財産を奪っていった」
だけなのである。
この部分だけを切り取った時、果たして桃太郎は「善」で鬼は「悪」と言うことができるだろうか。
もっと言えば、”桃太郎という人間がいきなり自分の家をひっちゃかめっちゃかにされてお父さんを退治された鬼の息子”から見た時、桃太郎は「善」で鬼は「悪」だろうか。人間は「善」でお父さんは「悪」だろうか。
概念、認識というのは非常に曖昧である。
「善」と「悪」とは何か。
もう一度しっかりと、この概念に対して理解を進めるべきかもしれない。
ぴっぴ
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