テレビ局は何故増えない?〜放送メディアの未来〜
- 2016/5/17
- 芸能あれこれ
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日本のテレビ局は多い?少ない?
こんにちは、こにたんです。
7、8年前に当時担当していたバンドのプロモーションで台湾を訪れたことがあります。
その時の記憶といえば…
空港での大歓迎からテレビ出演に次ぐテレビ出演。
現地コーディネーターの方のアテンドでテレビ局からテレビ局へと寸暇を惜しんで移動します。
「え?またテレビ?いったい台湾っていくつテレビ局あるんですか?」
思わずそんな疑問が口をついて出てしまいました…。
これが例えば東京の状況を言えば、
無料放送で認知されているテレビ局と言えばNHK総合・教育、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、フジテレビ、テレビ東京…それとMXテレビといったところでしょうか。
台湾ではケーブルテレビが主体で100近い放送局がひしめき合っているそうです。
(しかも日本のコンテンツは大人気だそうです!)
なるほどそれは確かに…いくつ放送局を回ってもなかなか終わらないわけですね。
大変な台湾2日間でした。
勿論、地上波・BS・ケーブルと世界各国で主体とするテレビの違いはあれど…「都市部にて視聴可能な主な無料放送」というくくりでいけば、日本の放送局数は世界基準で見たら少ないということですね!
テレビ局を新たに作ることは可能か?
我々芸能に携わる人間は常に大なり小なりテレビ局を相手に仕事をしています。
メディアの王様であるテレビに出演することはタレントとして認知を向上させ、価値を生み出します。
しかし、勿論誰しもが出れるわけではなく、それこそがメディアの王様である所以。
出演を勝ち取るのは非常に困難です。
1日は24時間、1週間は7日間…放送局は7つか8つか…テレビの番組数にも上限がありますよね。
当然、番組の数が限られますから、そこに出演出来るタレントの数にも限りがあります。
では…
その限られた枠を競うよりも、そもそもその枠を増やす事は出来ないのか?
新たにテレビ局が2つか3つ開局したら新たな番組が増えて、出演しやすくなるんじゃないのかな?
そんな良く言えばシンプルな、
悪く言えばちょっとおバカな発想にたどり着いたこともあります。
結論からいうと、それは困難を極めます。
戦後日本での「テレビ利権」
テレビ局を新たに開局するには総務省から放送免許を得る必要があります。
これは皆さんよくご存知かもしれません。
「総務省に認可されれば放送権が取得できて、テレビ局が作れるんだ!」
と、勿論実際にはそんなシンプルな話ではありません。
日本のテレビ放送局の構造は極めて旧態でその成立は1950年代に遡ります。
あまり細かく書いているとちょっと毛色の違うサイトのようになってくるので、
サラッとシンプルに記します(汗)
日本のテレビ局は各局がそれぞれ新聞社と資本を提携しています。
いわゆるクロスオーナーシップですね。
読売新聞=日本テレビ
毎日新聞=TBS
産経新聞=フジテレビ
朝日新聞=テレビ朝日
日本経済新聞=テレビ東京
そして、この先に各地方の系列局・系列新聞社が組織を為し、
日本のメディアはこの5つに奇麗に系列化しています。
この構造を成立させたのが田中角栄元首相と言われており、
以来テレビ局と新聞社の系列化は現在に至るまで大きな変化はありません。
そして、ここで大事なのはテレビ局はその開局・営業において総務省(旧郵政省)からの
放送免許の交付が絶対条件であり、その力関係には変化しようのないヒエラルキーが存在します。
そして、そのテレビ局と資本提携を為す各新聞社にはこの影響を受けて言いたい事が言えな…
…っと!
ここでこれ以上は言えませんね(汗)
ここは平和なまくびーずBlogですから(笑)
メディアの再構築は必要?
兎にも角にも、日本の放送メディアは戦後GHQ統治体制の継続影響下にある構造が
そのまま骨格として残っていると言えるでしょう…
(テレビはプロパガンダの礎であり、戦後日本での放送局発足に於いてGHQの影響が無い訳がない!)
とまぁ、壮大な話になってきましたが、日本のメディア構造は非常に排他的な構造になっています。
しかしながら、巨大利権を崩すのはいつの時代も民意です。
2010年代に於いては多数の動画プラットフォームの登場により、
その存在意義に変化が生じているのは確かです。
新たなメディアが生まれるということは、
新たなヒットコンテンツが生まれる可能性がまた一つ増えるということです。
2010年代後半には更に多数の動画プラットフォームの登場が予想されていますよね!
既存の放送局もこれに対向する措置として、民放局主導によるネット放送局も登場しました。
さて、このブログのタイトル「テレビ局は何故増えない?」に関して言えば…
本当はもっと様々な理由がありますが、
ざっくり言えばこの上記5系統以外の参入が不可能に近いからです。
世界的に見てもこのようなメディア構造は非常に珍しいらしいのですが、
これを変えるには恐らく国の仕組みを変えるくらいの労力が必要なのでしょう…
ただ、今はもしかしてそこまでこの問題に固執する必要は無いように思います。
「メディアの未来」に関して言えば、その主戦場はネットに移っていると言えます。
リビングのテレビではなく、スマホの画面に移っているとも言えるかもしれません。
「テレビ」というメディアの王様は、多かれ少なかれ姿の見えない誰かに院政を敷かれています。
独立勢力であるネット動画が何者にも縛られない自由な表現をより開花させた時…
メディアの再構築が始まるのかもしれません!
ただ…現時点で言えば優秀な映像クリエイターはテレビ業界に集中している状況ですよね。
今、テレビを支えている才能達がネットに流れ出した時が一つのポイントになるのではと思います!
10年前は誰もyoutubeなんて知らなかったんですよね…
今から10年後、世界はどんなことになっているか今から楽しみです!
こにたん
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