西洋絵画を見るときに必要なもの。
それは感性ではなく、
知識です!
西洋絵画は宗教無しでは語れないもの。
聖書の内容を知らないと、
ほとんど何が書いてあるかちんぷんかんぷんです。
だけど、聖書の内容を知ると…
「これはあの場面の絵だ!」
「この登場人物は●●だ!」
「同じシーンなのに画家によってこんな表現が違うんだ!」
絵画鑑賞がめちゃめちゃ面白くなります!
でも聖書なんて分厚くて、
文章も堅苦しくて、
全然面白そうじゃない…
という人のために!
さくっと読めて、
「聖書って実はおもしろ〜い!」
と、もっと知りたくなってしまうような、
超初心者向けの入門書3冊をご紹介します!
目次
「旧約聖書を知っていますか」
「新約聖書を知っていますか」
(新潮文庫)阿刀田 高 (著)
阿刀田さんの文章はとても読みやすく面白い!
山登りにいくつかのコースがあるように、
聖書を学ぶ時もいくつかのコースがあるそうです。
通常は一番最初の「天地創造」から入るのが一般的なコースだとか。
天地創造、アダムとイブくらいまではみなさんなんとなく知ってますよね。
けれど、この「旧約聖書を知っていますか (新潮文庫) 」で一番オススメの入り方は、
「アブラハム」の話から!だそう。
アブラハム?なんか聞いたことある・・・くらいの知識でも大丈夫!
すんなり物語が頭に入ってきます。
いわゆる、天地創造やアダムとイブなんかは「伝説」にすぎないですが・・・
アブラハム辺りから「伝説」と「歴史」のはざまの話になってくるみたいです。
まずはこの本を読むと、聖書というものが一体なんなのか、
何を言いたいのか、が分かると思います。
そのあと「新約聖書を知っていますか (新潮文庫) 」も続けて読むと分かりやすいと思います!
「眠れないほどおもしろい「聖書」の謎」
(王様文庫)並木 伸一郎 (著)
聖書のことが少し分かったら、
復習の意味も兼ねてこちらをおすすめします!
こちらは最初に、
「旧約聖書」と「新約聖書」の違いを説明。
そのあと、それぞれのあらすじを簡単にまとめてくれています。
もう全体の流れをなんとなく分かっているので
すんなり頭に入ってくると思います。
三大宗教、ユダヤ教、イスラム教、そしてキリスト教の
関わりや違いなどを分かりやすく説明してくれています。
そして!
この「眠れないほどおもしろい「聖書」の謎 」の中で一番おもしろかったのは、
『裏聖書に「封印された」驚きの真実!』!!
聖書は「信仰の統一」をはかるために、
実は現在聖書にまとめられている「聖典」とは別に、
「外典」や「儀典」と呼ばれる、
排除されたストーリーがあるんだそうです!
・イエス・キリストが生まれたのは実は12月25日ではない?!
・裏切り者ユダ、実は裏切ってなどいなかった?!
などなど、もはや都市伝説のようにも聞こえる
興味深い話を読むことができます。
「モチーフで読む美術史」
(ちくま文庫)宮下規久朗 (著)
最後にオススメするのはこの1冊。
「モチーフで読む美術史 」は、
絵画に描かれたさりげないモチーフから、
登場人物が誰なのか、どういうシチュエーションなのかを、
読み解くための入門書です。
つまり、いくら聖書の流れが分かっても、
その絵の中に描かれた人物が誰なのか分からなければ、
なんの場面の絵なのか分からないのです。
とてもわかり易いのが、聖母マリア。
絵画に描かれるときは、青色のマントが聖母マリアを表すものとして描かれます。
また、純潔を意味する、オシベのないユリの花も描かれていることがあります。
他にも聖人には、その聖人を意味するモチーフが決め事として存在しています。
だからそれさえ知ってしまえば、誰が何をしているのか、が
分かってしまう、ということなのです!
モチーフは宗教画以外でも使われ、
近代美術を鑑賞するときにも非常に役に立つと思います。
この3つを抑えておけば、
超初心者でも西洋絵画を思う存分楽しめること間違いなし!
ギノちゃん
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