こんにちは。オギノです。
最近寒すぎてめげそう。
さて、あいかわらず西洋絵画を勉強中なんですが、最近どんどん絵画の好みがはっきりしてきました。
前までは漠然と「ルネサンス期くらいの絵が好きだなー」とか思ってたんですが、最近そうでもないことに気付き始めたんですよね。
ルネサンスに入る前くらい、いわゆるゴシック時代の絵にえらく惹かれます。
というわけで本日は、ルネサンス期とそれ以前の絵画の違いを、客観的現実と主観的意見を交えてお伝えします!
そもそもルネサンスってなに?
言葉はみんな知っているのに意外と説明できないですよね。
ルネサンス期以前の絵画というのは、当時は文字が読めない人が多かったので、文字が分からなくてもキリスト教を普及できるように教会の宣伝材料として描かれるものでした。
そういった「神様中心」の美術が当たり前になっていた文化に対して、もっと「人間中心」の世界にしていこう!と起こった運動のことをいいます。美術だけじゃなく、思想や科学もすべてひっくるめての一大転換期のこと。
キリスト教よりもっと前の、古代ギリシャ・ローマでは当たり前だった「人間の美しさ」とか「個人の感性」とかそういうのを大切にしていた文化をまた「再生(=ルネサンス)」しよう!って意味です。
だから、例えばこのルネサンス期以前の絵画は「我はイエス・キリストの母マリアであるぞ」って感じなんですが、
下記のルネサンス期以降の絵画は「うふふやっぱり子どもはかわいいわね♡」って感じだったり人間らしさ丸出し。青いマント着てなかったら聖母マリアってわからないかも。
いきいきと写実的に描けるようなったけど?
ルネサンス期に入ってからの芸術家たちの技術の上がりようが半端ないのですが、人間の肉体を写真のように写実的に、建物を遠近法を使って正確に描くことが出来るようになり、この時代のカメラ、もしくはマンガ代わりだったんだと思います。
表情も豊かだし、ポーズもいきいきとして、肉体美を表現出来るし、女性もちょっと美化して描いてくれるから、本当にいい時代になりましたわ。って当時のパトロンは言ってたかもしれない。
ただ、私の場合、写実的な絵だと「普通の人間が写った現実世界」を見ている感覚になってきちゃうんですよね。描かれているのが聖人にせよ人間にせよ。
もちろん人それぞれですが、私が西洋絵画を好きな理由は、「現代にないもの」を感じることができるからで、「普通の人間が写った現実世界」のような絵画にはそこまで興味がわかなくなってきました。
そして、ルネサンス期以前の「教会に縛られた」「描き方のルールがある」「神様らしい」「宗教画」が、まさに【現代にない世界】として非常に惹かれるように。
一枚仕上げるのにも大変な労力を必要とする絵画を、自由にではなく教会のため、神様のために描けるという思想は、写真やパソコンのある現代で、特に日本ではまず見れることはないと思うんです。
また、神様というものは神様らしくあってほしいという個人的な願望もあります。
アイドルにはいつまでもアイドルでいてほしい、恋人には結婚してもいつまでも恋人みたいでいてほしい、みたいな感じでしょうか………。
それから、まだ遠近法も発見されておらず、人の描き方や影の付け方も決して上手いとはいえないこの時代の絵は、ルネサンス期以上の「人間らしさ」を非常に感じます。なぜそこに影をつけたのか?なぜ柱をそこに描いたのか?もちろん研究して描かれているものですが、まだ明確で科学的な正解がない時代に一番重視されたものこそ「個々の感性」なんじゃないかと思うのです。
ただ、それよりもっと前になってしまうとまた興味が薄れるんですよね。なんでなんだろう。
とはいってもルネサンス期も好きです
そう、そんなことはいってもルネサンス期の画家も好きなんです。
フラ・アンジェリコ、ボッティチェリ、ヤン・ファン・エイクあたりが非常に好き。
前者2人はサイゼリヤでもおなじみなので、知っている人も多いはず。
ヤン・ファン・エイクは「デスパレートな妻たち」のオープニングで使われてましたね。
あと最後にボッス。
ルネサンス時代の画家とは思えない作品。ボッスはシュルレアリスムの先駆けという説を、私は推します。
本日紹介した絵画は非常に有名な絵ばかりなので、覚えておいて損はないはず!
以上、オギノでした!
ギノちゃん
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